2014年2月7日放送

元越冬隊員が実体験を語る「南極クラス」

南極大陸を通じて地球環境を学び子どもたちに未来への夢と希望を届ける「南極クラス」がきのう(6日・木曜日)、上郷小学校で開催されました。「南極クラス」は、子どもたちにとって未知の世界である南極での活動を伝えることで、未来を背負う子どもたちに夢と希望を届けようと、大手住宅メーカーが、おととしから全国の小中学校で開催しています。きのうは、上郷町地域教育協議会の呼び掛けで上郷小学校で「南極クラス」が開催され、全校児童109人をはじめ地域の人たちなどが参加しました。講師は、平成17年から平成24年までの4次(よじ)にわたり、南極地域観測隊の一員に加わった大手住宅メーカー社員の井熊英治さんが務めました。井熊さんは、地球上で最も寒冷な地域である南極の自然やそこでの仕事や生活で得た貴重な体験談を映像などでわかりやすく説明しました。その中で、井熊さんは、南極のほぼすべては氷床(ひょうしょう)に覆われており、その厚さは富士山をすっぽりと隠すほどの場所があることや、南極には、全世界の氷の90パーセントが存在することを挙げ、もしも氷がすべて溶けてしまったら、世界の海面は50メートル以上上昇すると予想されているなど、地球環境についても説明しました。また、「南極クラス」では、隊員たちが身に着ける防寒着を試着した先生が登場したり、最大瞬間風速61.2メートルの風に当たるとどうなるか実験も行われるなど、生活環境を身近に感じられる演出で児童たちを楽しませていました。終わりには、児童たちに2万から2万5千年前の南極の氷のかけらが手渡されると、児童たちは歓声をあげながら氷を触ったり、においを嗅いだり、溶ける音に耳を傾けながら観察していました。「南極クラス」を通じて児童たちは、南極がより身近に感じられる時間となっっていました。なお、「南極クラス」は、今月19日に達曽部小学校でも開催されます。

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