2013年5月3日放送

遠野さくらまつり

きょう(3日)、盛大に行われた南部氏遠野入部行列を前に、きのう(2日)、南部神社で宵宮祭(よいみやさい)が行われました。鍋倉公園にある南部神社は、今からおよそ130年前の明治15年に旧遠野町の有志によって建てられた神社で、南部氏の歴代の当主が祀(まつ)られています。きのうの宵宮祭は、これから4日まで行われる神社のお祭りが盛大にそして無事に執り行われるよう祈願するもので、飯豊神楽(いいとよかぐら)の打ち鳴らしで始まり神事が執り行われました。細越勝宮司(ぐうじ)が祝詞(のりと)をあげた後、遠野吟詠会(とおのぎんえいかい)が詩吟(しぎん)を奉納しました。今年は、南部神社に祀る勤皇八世(きんのうはっせい)を詠(うた)った「鍋倉城懐古(なべくらじょうかいこ)」と、南部家第33代当主の南部義敦が作った「勤皇の詩(うた)」の2つの詩吟が奉納されました。続いて、飯豊神楽も「三番叟(さんばそう)」を舞い、奉納しました。この後、関係者が玉ぐし奉奠(ほうてん)を行い、祭りの成功と参加者たちの安全を祈願しました。また、きのうは、南部神社創立130年を記念して飯豊神楽と平倉神楽(ひらくらかぐら)による夜神楽(よかぐら)も行われ、南部神社境内(けいだい)に神楽の音色が響きわたっていました。
そしてきょう(3日)、遠野さくらまつりのメーンイベントとなる南部氏遠野入部行列が行われました。入部行列は、江戸時代から明治を迎えるまで遠野を治めた南部氏の功績をたたえようと遠野町地域づくり連絡協議会が始めて今年で12回目になります。おととしは震災で自粛(じしゅく)し、また、去年は雨のため中止となりましたが、やっと、3年ぶりに開催されました。蔵の道ひろばでは、遠野中学校吹奏楽部がオープニングを盛り上げ行列の出演者たちが勢ぞろいして開会式が行われました。今年は、遠野南部氏のルーツでもある八戸市大館(おおだて)地区と南部町(なんぶちょう)のほかアフリカから訪れているJICAのボランティアも参加し総勢で230人を超える行列となりました。行列は「いざ出立」の合図とともに蔵の道ひろばを出発し、仲町や中央通り、穀町商店街など市内の目抜き通りを練り歩きます。入部行列は、今から400年ほど前に八戸南部氏22代の直義公が八戸から遠野へ入部する様子を再現したものです。藩主の直義公役は本田市長が務め、そして、女大名で知られた清心尼(せいしんに)公役は、遠野市監査委員の佐藤サヨ子さんが務めました。遠野駅前通りでしし踊りの郷土芸能団体が行列を出迎えると多くの観光客が集まりカメラを向けたり手を振ったり古式ゆかしい歴史絵巻を楽しんでいました。あす4日は、南部神社の例大祭が午前11時から行われ、南部神社の境内では昼過ぎから郷土芸能の共演会が行われます。

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