2013年1月21日放送

文化財防火デーを前に消防訓練

1月26日の文化財防火デーを前にきのう(20日)、県指定有形文化財となっている上鱒沢白山(はくさん)神社で消防訓練が行われました。文化財防火デーは、法隆寺の金堂(こんどう)が昭和24年1月26日に炎上し、壁画が焼損したことをきっかけに制定されました。遠野市には国指定重要文化財土淵町の旧菊池家住宅をはじめ国・県・市が指定する文化財などが144あります。今回消防訓練が行われた上鱒沢白山神社には遠野七観音(しちかんのん)の一つ県指定有形文化財鞍迫観音堂(くらはさま かんのんどう)と焼損はしているものの市の文化財として重要な市指定有形文化財木造十一面(もくぞうじゅいちめん)観音像鞍迫観音があります。きのうの訓練では、遠野七観音巡りで訪れた観光客が観音堂裏の山林から煙が出ているのに気付き大声で火事であることを伝え、初期消火をするまでを想定して行われました。鱒沢地区の遠野市消防団第11分団が到着すると団員が協力しながらおよそ200mをポンプとホースを中継しすばやく放水が行われました。また、白山神社総代と地域の人たちによる重要物品を持ち出す訓練もあわせて行われました。訓練が終わって遠野消防署小原有市副署長は「細かいトラブルはあったものの皆さんの協力で消火となり、全体的に良い訓練でした」と講評していました。鞍迫観音堂は万治(まんじ)2年1659年にお堂が全焼していることもありきのうの訓練に参加した人たちは地域の文化財は自分たちが守ることを改めて認識した様子でした。

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