2012年11月5日放送

遠野文化フォーラム

文化の日の先週3日・土曜日、あえりあ遠野交流ホールで遠野文化フォーラムが開かれ、遠野文化賞の表彰や作家の高橋克彦さん・女優の近衛はなさんなどによる鼎談(ていだん)が行われました。遠野文化フォーラムは、文化の力で元気なまちをつくり発信しようと文化の日に合わせて遠野文化研究センターが開いたもので今年で2回目になります。フォーラムでは、本田市長と遠野文化研究センターの赤坂憲雄所長のあいさつの後遠野文化賞の表彰が行われました。遠野文化賞にはロナルド・A・モースさんが選ばれました。モースさんは、昭和50年に遠野物語を英訳出版し平成20年には改訂版を出版して「遠野物語」と遠野の魅力を外国人の目線で紹介し続けまた、今年8月に行われた国際フォーラムをコーディネートし成功に導きました。モースさんには本田市長から盾が赤坂所長から記念品がそれぞれ贈られました。この日は、遠野遺産と遠野こだわりの「語り部」の認定が行われ、遠野遺産には遠野町の欠の上(かけのうえ)稲荷神社ほか5カ所と4団体を推薦した自治会、協議会に認定書が、また、語り部10人には認定のネームがそれぞれ贈られました。今年は、遠野遺産の活用事例が発表になり土淵町7区自治会の今淵博美さんが「飯豊の熊野神社と羽黒神社」と題し社(やしろ)の修復やお祭りの復活を通し地域の繋がりが強くなった事例を発表しました。遠野文化賞を受賞したモースさんの講演の前に附馬牛中学校の阿部優月さんがモースさんが英訳した遠野物語を暗唱しました。続いてモースさんが「遠野・日本・世界」と題し講演しました。モースさんは、「遠野は地理的・文化的に独特なものを持っていて遠野物語を超えた存在であることを遠野物語と共に世界に発信して行かなければならない」と話しました。フォーラムの最後は遠野文化研究センターの赤坂所長遠野文化研究センター顧問高橋克彦さん女優で脚本家の近衛はなさんの鼎談が行われ3人は、自分の好きな遠野物語の1話を紹介しその話をより深く話しあっていました。最後に3人は、「モースさんのようにもっと外国語訳の遠野物語を増やし世界文学にすることが物語を残した柳田國男と佐々木喜善に対する恩返しだ」と締めくくり今年の文化フォーラムが終了しました。

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