2012年8月10日放送

鳥獣被害対策などを県に要望

遠野市の市政課題に関わる諸課題の解決のためきのう(9日)、岩手県知事に対して市と遠野市議会による統一要望が行われました。きのうの知事に対しての要望には、本田市長をはじめ新田市議会議長などが出席しました。きのうは初めに、県の花巻地区合同庁舎で県南広域振興局の田村均次局長や振興局の各部長などが出席する中、本田市長が今回要望のニホンジカ被害対策など5点について簡単に説明し田村局長に要望書を手渡しました。今回要望されたのは、東北横断道釜石秋田線の早期完成と国道340号立丸峠のトンネル化を含む道路整備について。東日本大震災時に被害を受けた上・下水道などの改修に係る財政措置の拡充。県民の医療費軽減を図るための情報通信技術を活用した広域的に取り組む財政支援。放射線被害による賠償対象経費の早期請求と支払いおよび風評被害対策。そして、平成23年度、1億円にも上るニホンジカなどの鳥獣被害による広域的な駆除対策の5項目です。要望を受けた田村局長は「県としてもニホンジカなどの鳥獣害被害の拡大は懸念しているところです。今回要望されたことをしっかり県に伝えて行きたいと思います」と答えていました。
また、一行はこの要望で早急に対策の必要な鳥獣害被害を訴えるため県庁環境生活部を訪れ要望書を手渡しました。県庁では、環境生活部工藤孝夫部長が出席する中本田市長から工藤部長へ要望書が手渡されました。その後担当部長から説明が行われました。遠野市におけるニホンジカなどの鳥獣被害は平成23年度の農作物被害が1億円を超え捕獲頭数も平成18年度70頭だったものが平成22年度は434頭と6倍になっています。また捕獲頭数内で有害捕獲の頭数は遠野市が121頭と県内一となっています。その他、畑への侵入を防ぐ電気牧柵の設置増加など農家の経済的負担が増えている事も説明されました。このような状況を踏まえ鳥獣対策として遠野市では駆除・防除・人材育成を3本柱として進めると共に遠野市単独ではなく大船渡市や釜石市など広域的な対策を進める事を提案していました。この他、ニホンジカの生息分布が北に上がっていることを示し早池峰山の高山植物への被害拡大の警鐘を鳴らし県の早期対策を求めていました。

Copyright(C) TonoCableTelevision. All rights reserved.