2012年6月19日放送

新田遺跡Uで発掘調査

東北横断自動車道釜石秋田線の工事を前に綾織町の新田U遺跡で緊急発掘調査が行われています。現在、綾織町で発掘調査が進められているのは、国指定の史跡となっている「綾織新田遺跡」の西側にある谷の新田U遺跡です。調査が進められている場所は、復興道路として位置づけられた東北横断自動車道釜石秋田線の建設に伴い遺跡がなくなることから工事が始まる前に記録に残そうと緊急の発掘調査が行われています。県埋蔵文化財センターの調査によりますと新田U遺跡は、4千年〜2千5百年ほど前の縄文後期から晩期の遺跡だということです。遺跡では、猿ヶ石川に流れる新田沢近くに縄文時代の川が見つかっていて、そこからは、大量の土器をはじめ食べかすのトチノミやクルミが出土しています。中でも縄文時代のクルミなどが水の作用で状態が良いまま見つかるのは非常に珍しく、新田沢沿いで営まれた縄文人の生活を知る手がかりになるといいます。発掘調査は、8月上旬まで予定されていますが、今週23日の土曜日には現地説明会を開いて一般公開することにしています。当日は雨が降っても説明会を開くことにしていて、埋蔵文化財センターでは「この機会に綾織地区の歴史に触れてもらいたい」と大勢の参加を呼び掛けています。

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