2016年3月2日放送

緑峰高校卒業式

緑峰高校では、きょう(2日・水曜日)卒業式が行われました。緑峰高校では、自分たちが育てた花が会場に彩りを添える中、生産技術科33人、情報処理科20人、あわせて53人の卒業生が、保護者や在校生の拍手に迎えられながら入場しました。そのあと、佐々木重喜校長が、卒業生一人一人に卒業証書を手渡しました。続いて、佐々木校長は「緑峰高校卒業生としての誇りを持ち、思いやりと豊かな心で、力強く、明確な志を持ち、しっかりと前を見て、一歩一歩歩み続けてください」と卒業生を激励しました。そして、在校生を代表して、菊池春輝君が送辞を述べたあと、卒業生を代表して菊池舞雪さんが、答辞を述べました。最後に、卒業生全員が、自分たちで育てた花を保護者に贈り、これまで育ててくれた両親へ感謝の気持ちを伝えました。今年度の卒業生の進路は、12人が短大や専門学校に進学し、41人が地元企業などへの就職となっているということです。卒業生たちは、高校生活の思い出を振り返り、今後への夢と希望を抱きながら、3年間仲間と過ごした学舎を巣立っていきました。さて、きょう卒業生たちに手渡された卒業証書、実は、緑峰高校の全校生徒の思いが詰まった、オリジナルのホップ和紙の卒業証書だったのです。緑峰高校では、7年前から、遠野市の産業振興につなげようと、遠野で栽培されているホップの蔓を活用した和紙作りに、地域の人たちと一緒になって取り組んできました。「これまでの研究の成果を形にしたい」という佐々木校長の熱い思いから、今年度初めて、ホップ和紙を使った卒業証書を作ることになり、去年10月から、全校をあげて作業を進めてきたということです。53人分の和紙を作るには、ホップ和紙の材料となるホップの皮が3kg必要となることから、全校生徒が一丸となって、ホップの蔓の皮をむくなど、仕込み作業を行いました。そのあと3年生は、自分が手にする卒業証書が納得のいく1枚になるように、一人一人が思いを込めて、手すきによる紙すきを行い、およそ2カ月かけて、世界で一つだけの卒業証書が完成しました。そしてきょう、その卒業証書が、佐々木校長から手渡されると、卒業生たちはしっかりと受け取っていました。温かなぬくもりのあるホップ和紙の卒業証書は、卒業生たちに、かけがえのない時間を思い出させてくれることでしょう。

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