
柳田國男生誕150周年記念シンポジウムが先週土曜日にあえりあ遠野で開かれました。このシンポジウムは『遠野物語』の著者である柳田國男の生誕150年という節目の年に改めて郷土の文化を見直し学ぶ機会にしようと遠野ロータリークラブが開催しました。はじめに民俗学者の赤坂憲雄さんが基調講演を行いました。講演のテーマとなっている「豆手帖から」は、柳田國男が東北地方を訪ね歩き各地で見聞きした民間の伝承や神秘的な話などをエッセイ風にまとめた旅行記です。赤坂さんは「豆手帖から」に書かれた文章から、柳田國男が執筆当時どれほどの熱意を持って取り組んでいたのか解説しました。続いて「生き生きとした地域社会の創造をめざして」をテーマにしたパネルディスカッションが行われました。パネリストは赤坂さんと仙台育英学園の加藤雄彦理事長遠野ふるさと商社の多田陽香さんの3人で、地域社会の今後について意見を交換しました。訪れた人たちは民俗学の意義や地域ごとに伝わる文化・伝承が持つ魅力を再発見した様子でした。