3月17日(土)、18日(日)、福島県会津坂下町で、今年度最後の開催となる東北ツーリズム大学ツーリズム・マネジメント学科がありました(東北ツーリズム大学福島カレッジ会津坂下キャンパス)。今回のテーマは「旅」で、公開講座は遠野でも馴染み深い赤坂憲雄氏による「旅学を考える〜宮本常一世界」と題した講演でした。赤坂氏は「人間が風景を作る」という宮本常一の言葉から見えてくるこの世界の佇まいについて触れ、どういう思想を持つかで風景は決まるのであり、具体的には日本の古来より典型的な風景である村-里山-奥山という重層的な風景は、例えば奥山を抱えていないドイツのシュバルツバルト(黒い森)と比較したとき、野生(動物)を抱え込んでいる風景であり、この風景の起源は縄文時代にまで遡るとし、これだけ野生を色濃く抱え込んだ文明国家は他にあるだろうか、という認識を示すのでした。また、自分たちが楽しめる風景を、大勢の人の心にかなうものとして旅人にも共有することで、文化と観光が実践的につながっていくのではないだろうか、という、風景を作ることに対して自覚的であろうとする実践論は、山村僻地の方法論として、またツーリズムの根幹を支える思想として、今後ますます重要になってくるだろうなと感じました。

▲赤坂憲雄氏(東北芸術工科大学教授、福島県立博物館館長)による東北ツーリズム大学ツーリズム・マネジメント学科公開講座の様子(2007年3月17日(土)会津坂下農村環境改善センター)

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