【設立の経緯】
遠野のグリーン・ツーリズムは、自発的で草の根的に生まれたグリーン・ツーリズムのグループにより、形づくられています。そのため、従来型のピラミッド型組織の一方向の命令系統が成立しない、異質さや意外さ、突飛さを内包する寄り合い的な形ということになります。しかし、このような異質な存在が、自由で緩やかなグループという組織で活動を開始し、そして、類似する存在を求めてつながっていくことから、思いがけないつながりや、独創的な取り組みが実現しているのです。
 そして、2003年6月9日に遠野における自発的で草の根的なグリーン・ツーリズムに関わるグループやメンバーを支援、そのネットワーク化、協働でのプロジェクトの実施、情報の共有を目的に、「NPO法人遠野山・里・暮らしネットワーク」が立ち上がりました。
このNPOの特徴はクラスター型であることで、自発的で草の根的に生まれた多様な遠野のグリーン・ツーリズムのグループを<交流と共感と協働>に基づき、それぞれがさらに発展していくことを支援するとともに、1つのグループではなしえなかったことを実現しようとするものであります。


【事業目的〜草の根型NPO活動のセンター的役割】
NPO法人遠野山・里・暮らしネットワークは、遠野市及び宮守村を主たるフィールドとして、3つの柱を持ち活動しています。それを「ツーリズム」「アート」「ライフ」という言葉で表わします。
「ツーリズム」…資源を生かした都市住民との交流の深化と移住の促進
「アート」…伝統文化・芸能・技術・技芸の伝承と進化と応用
「ライフ」…里地・里山における循環的な生活スタイルの再興と実践

以上の3つの柱に関する具体的な事業を行うことにより、社会全体の利益の増進に寄与することを目的としています。


【特定非営利活動に係る事業】
・インターネットによるツーリズム、アート及びライフに関する情報発信事業
・大学等によるフィールドワーク等への協力及びインターシップ支援事業
・ワーキングホリデーの推進並びにこれに係る地域通貨の発行管理及び運営事業
・受入者(ホスト)の開拓及び支援並びに体験者(ゲスト)とのコーディネート事業
・遠野への移住・定住及び就農を希望するものに対する情報発信及び支援事業
・乗馬等、地域資源を活用した地域交流事業
・萱葺き屋根建物及びこれに関係する資源に関する調査及び萱葺き屋根修復事業
・会員及び協賛団体から委託によるコンサルティング及び情報発信・管理事業 
・会員が属する団体が実施するツーリズムの促進、アートの振興又はライフの維持等に関する事業に対する 連携・調整・支援事業
・その他本法人の目的達成のため必要な事業。

【収益事業】
・都市住民を対象とした東北ツーリズム大学。
・遠野ドライビングスクールの合宿型教習と宿泊を伴う農作業体験などをセットしたパックプログラムにより、 大学生を中心とする交流の推進・連携事業
・会員及び協賛団体以外の者からの委託によるコンサルティング事業
・地域通貨デザインの作成及び講演実施事業
・地域資源を生かしたコミュニティービジネス事業
・その他本法人の目的達成のために必要な事業

パハヤチニカ編集委員会

 特に古老といわれる人たちに焦点をあて、深く多様に地域の資源を掘り起こすクオリティの高い地域情報誌(年2回発刊)を発行するグループ。全国的にも内容とデザイン面での評価が高い。
 千葉和編集長を中心に、保母さん、市職員、神主さん、パン屋さん、専業農家など、様々な職業のメンバーで、最近はいわゆるIターン者も多く、編集長自身を含めて6名いる。

あやおり夢を咲かせる女性の会

 1999年「第5回岩手県いきいき中山間賞」。2001年「食アメニティ・コンテスト農林水産大臣賞」。2002年「岩手県地域づくり表彰(知事表彰)」。農家の女性たちが「夢を咲かせる」ために集い、一つひとつ夢を実現させていった。〈田んぼのなかのトイレ〉、〈EM菌による生ゴミ処理〉、〈道の駅で自分たちの農家レストランを経営する「夢咲き茶屋」〉、〈地域の鍋を持ち寄り交流する「北東北ナベナベサミット」と「岩手ナベナベサミット」〉など。
 代表の菊池ナヨさんを中心に、25名の会員の結束力と笑顔と柔軟な発想が持ち味である。

遠野グリーン・ツーリズム研究会

 菊池新一氏が音頭をとり結成したグループ。研究会の会長となる専業農家(リンゴと米)の糠森隆氏との出会いが、後の遠野のグリーン・ツーリズムの方向性を決めることになる。現在取り組んでいるワーキングホリデーも然りである。会長の糠森氏の資質は、リーダータイプであり、率直な語りによって展開のペースを自分のものとすることができることである。約30名の会員のうちIターン者が半数近く、男女構成も半分。会費も会則も一切ない自由な組織である。遠野のグリーン・ツーリズムの大きな方向性を決めてきたとともに、20036月に認証された〈特定非営利活動法人遠野山・里・暮らしネットワーク〉の構成メンバーの核である。

つきもうしファーマーズ・ネット

 「グリーン・ツーリズムなるもの、自分たちでやってみようではないか」という思いで発足した農家集団。ふるさと村オープンの翌年1997年に発足した。代表の石川洋さんは元商社マン。事務局長の新田勝見さんは、議員でもあり、地元の活性化に取り組んできた地域リーダである。最初の企画は910日の『厳寒期炭焼き職人体験ツアー』というもので、メンバーの井手貞一さんの炭焼き小屋を舞台に実施された。10人の都会からの参加者のうち、4人が翌年になってIターンすることになる。このツアー企画のほかに秋の遠野まつりに合わせて実施される67日の『しし踊り体験ツアー』がある。超長期の本格的体験ツアーの実施がこのグループのユニークなところである。1999年、積極的な活動が認められ、自己資金プラス県と市の助成を得て、『つきもうしクラブ』という農村民宿を開業した。

遠野郷馬っこ王国ランディングクラブ

 遠野・宮守地域の馬資源の活用を検討する「遠野郷馬っこ王国推進協議会」から派生したグループ。馬の所有者が、みずから乗馬を楽しむところから始めよう、馬のレジャーを実践し、馬の良さを世間にアピールしようということを目的としている。同時に、馬にまつわることも楽しもうということで、十和田乗馬クラブとの交流からウェスタンダンス・パーティなども仕掛けている。ゴールデンウィークの桜並木ホーストレッキング、初夏の寺沢高原のホースフェスタへの参加など、野外での騎乗を中心に活動を行っている。代表は、宮守村の菊池茂勝氏で、カリスマ的な個性によって、寺沢高原のホースフェスタ、遠野・宮守地区の東北馬力大会などが運営されている。

萱葺き職人グループ

カヤバの再生、萱葺き家屋の修復・保存を目的とする。

主なクラスター組織

どまほらカンポス

パーマカルチャー、田んぼの有効利用が目的。

地域通貨&ワーキングホリデー カッパクラブ

都市農村交流に地域通貨を導入。ワーキングホリデーの推進。

伝統芸能団体

神楽、しし踊りへの都市住民・学生達の参加を通して交流の輪の拡充・深化のための活動。

自然職人グループ

地域内のやる気のある仲間が集まり、自由な活動を繰り広げている。

農業法人 宮守川上流水産組合 環境部会

平成7年に結成。会員は全部で42名で全員女性。アジュガ(植物)を主体としたグランドプランツをはじめ、河川改修工事や水田整備の中に女性の声を反映させたりといった活動をしている。代表の菊池清子さんを筆頭に、川の水質調査や環境にやさしい石鹸作りなど自らも環境に配慮した行動をしている。

遠野エコネット

エコツアーの実施、ネイチャースクールの開催、エコマップ作成など、自然保全や環境教育など、遠野の広大な自然環境をフィールドとした活動。


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