立丸峠トンネル化万歳!

2013年2月17日(日) 立丸峠の読み方、面白い由来とは?下ネタ注意報
 昨日のつづき;
 ところで、立丸峠は「たちまるとうげ」と読むのだと思っていた。しかし、遠野市長をはじめ、あいさつ、祝辞などを述べた人はすべて、「たつまるとうげ」と言っていた。最初に遠野市長が「たつまるとうげ」と言ったので、後の人たちがそれに合わせたのだろうか。
 ネットで調べるとどちらもある。
 「たちまるとうげ」派;ウィキペディア、峠データベース、伝承園ホームページ、マピオンなど地図サイト、東北地方の峠一覧、多くの一般ブログや個人のホームページなど。これらの表記は、「たちまるとうげ」とルビが振ってある。
 「たつまるとうげ」派;岩手日報などマスメディア、県の県土整備部PDF文書など自治体のサイト、はてなブックマークなど。こちらは「たつまるとうげ」だ。
 要するに、一般的地名としては「たちまるとうげ」のようだが、行政的には「たつまるとうげ」となるようだ。しかし、圧倒的に「たちまるとうげ」の方が多い。
 ある伝説がある。土淵に美しい一人娘が住んでいたそうだ。この娘に会うために、沿岸部から峠を越えてやってくるたくましい青年がいた。娘のことを思い、峠を越える頃には青年のある部分はすでに立っていた。おっ立てたまま越える峠、つまり、「立つマラ峠」というわけだ。それが「立丸峠」となった。
 この伝説からすると「たつまる峠」が正しいように思われる。が、「立ちマラ峠」だっていいじゃないか。つまり、「たちまる峠」と読んでも伝説の意味は伝わるのだ。まあ、ずうずう弁だから、どちらにせよ、「立づマラ峠」、なんだろうね。だったら、いずれ、「たつまる峠」が正しいのかと思われる。なお、栃木県には金精峠がある。
 立丸峠を遠野側に降りたところにあるのが恩徳(おんどく)という地名だ。いつかK藤に教えられたが、ここは有名な、東北でも最凶と言われる心霊スポットらしい(そのサイトはいくつもあるが、たとえばこちらをどうぞ)。
 「おんどく」は、”うんと奥”にあるから、うんと奥→恩徳(おんどく)になったとか。アイヌ語で、「神の山の麓」を意味するのだも言われている。ちなみに、真宗では法要の最後に手を合わせて歌うのは、恩徳讚だ。♪如来大師の恩徳は~
 遠野の地名の由来を調べてみるのも楽しそうだな。上郷があるのになぜ下郷がないのだろう。七内があるという。来内、佐比内、栃内、(小)水内など。県北には堀内(ほりない)や生保内(おぼない)、小子内(おこない)、原子内(読み方不詳、げんしない、はらしない、はらこない?)などの地名があるが、遠野の七内と何か関係があるのだろうか。 
      
2013年2月16日(土) 一般国道340号立丸峠トンネル整備決定住民大会 
 まさに悲願だった。一般国道340号立丸峠にトンネルが整備されることになったのだ。長年の夢が5年後に実現することになった。ちなみに「一般国道」とは高速道路以外の国道のことで、「国道」とだけ言ってもいい。
 3.11大震災後、救援物資は立丸峠を通り大槌町や山田町に届けられた。自衛隊や警察車両も立丸峠を通って沿岸に辿りついた。大槌町の職員が震災後、遠野市に救助・救援のお願いに必死の思いで越えてきたのが、土坂峠、そして立丸峠だったのだ。国道340号線立丸峠はまさに命の道だった。
 そんな経緯も国に認められ、国道340号線立丸峠は復興道路と位置づけられ、5年後をめどに2ヶ所のトンネル工事化が決定を見た。整備計画は約4930m、そのうちトンネルは約930m(小峠トンネル)と1820m(大峠トンネル)の2ヶ所となる。総事業費は8,570百万円。事業計画期間は平成24年度~30年度。
 8,570百万円をパッと見て、85億7千万円と言える一般人は少ないだろう。百万円はゼロが6つ付く。だから8,570,000,000円となり、百万、千万、一億、十億と数え、85億7千万円となる。
 今日の大会では、主催者(立丸峠トンネル整備促進懇談会)として本田・遠野市長と山本・宮古市長があいさつを述べた。山本市長のあいさつを初めて聴いたが、元気があってなかなか良いではないか。
 来賓として、多田住田町長、それに伊藤勢至、工藤勝子、城内愛彦の3県会議員が祝辞を述べた。
 その後、遠野テレビで作成したビデオ、「立丸峠 そのあゆみ」を視聴する。
 その後の講演は2つ。1つ目は、岩手県県土整備部長の若林治男氏、2つ目は元・川井村村長の道又邦彦氏だった。道又氏は感極まって声がつまり、壇上で涙を流していた。
 最後は関係者が壇上に立ち、新しく立てる看板の文言を決定した。「希望 絆 未来 広域道路ネットワーク 立丸峠トンネル 平成30年度開通予定」となった。今ある看板、「立丸峠トンネル早期着工を」にとって代わる。
 関係者が一言ずつ思いを述べることになった。大槌町の副町長の後に、我らが遠野市議会議長が言う。
 「私の方からはくどくどとは申し上げませんが、~」。
 この人、あいさつが下手だと思っていたが、失礼なことも平気で言う感性の鈍い人だったようだ。「私はくどくど申し上げませんが」とは、その前に述べた大槌町副町長に失礼ではないか。まあ、本人はそのことも意識できてなかったようだが。