選手宣誓で右手を挙げる?

    
2013年3月22日(金) センバツ大会が開幕した!
 甲子園の開会式では春も夏も選手宣誓で代表選手は右手を挙げない。ナチス式敬礼に酷似しており、外国人から誤解を招いたりひんしゅくを買うからであろう。
 2年前の市民卓球大会で、前年度優勝チームの遠野クラブの代表として選手宣誓を頼まれた。こんなローカルな大会でナチス式も何もあったものではないが、甲子園にならって右手を挙げないで宣誓した。終わってから、「右手を挙げるのを忘れたのですか」、と言われた。
 甲子園以外の野球の大会では、たとえば岩手県大会では右手を挙げて宣誓するのが普通である。東北大会等は分からないが、県レベルでは県営球場でも、県営球場以外の、春、秋の大会でも選手宣誓では右手を挙げている(と思う)。何年か前、県北のある高校のキャプテンはなんと左手を挙げて宣誓した。利き手が左だったのだろう。
 サッカーはどうか。見間違えでなければ、全国選手権大会でも代表キャプテンは右手を挙げていた。たぶん他の競技でも圧倒的に右手を挙げる宣誓が普通に行われているだろう。右手を挙げない宣誓は春夏の甲子園だけなのだろうか。
 知るところによると、ナチス式敬礼は、欧米では犯罪行為に等しいくらいのポーズなのである。いや、ドイツではまさしく犯罪行為であり処罰されるのだという。
 今日のニュースで、ギリシャのプロサッカー選手がゴール後、ナチス式敬礼をしたとして代表をはずれ、永久追放となったそうだ。それほどの悪しきポーズが日本ではまだ普通に行われているのはなぜだろう。
 以前は国体の入場行進で、メインスタンドを通る時は来賓に向かい、右手を胸に一旦折り曲げその後一斉に右45度に挙げて行進した。これもナチス式と徐々に認識が高まり、現在では県花やハンカチを振ったりするようになったそうだ。
 今日も鳴門高校のキャプテンは、手を挙げず、「~最後まで諦めずプレーすることにより、東北を始め全国の困難と試練に立ち向かっている人たちに、大きな希望と勇気の花を咲かせることを誓います」、と宣言した。素晴らしかった昨年や一昨年の選手宣誓に比べ、今年は普通だったように思う。