年越祭 どんと祭毎年1月15日
     遠野物語110話
 ゴンゲサマと云ふは、神楽舞の組毎に一つづつ備はれる木彫りの像にして、獅子頭とよく似て少し異なれり。甚だ御利生のあるものなり。(中略)ゴンゲサマの霊験は殊に火伏せに在り。右の八幡の神楽組會て附馬牛村に行きて日暮れ宿を取りかねしに、ある貧しき者の家にて快く之を泊めて、五升枡を伏せて其上にゴンゲサマを座え置き、人々は臥したりしに、夜中にがつがつと物を噛む音のするに驚きて起きて見れば、軒端に火の燃え付きてありしを、枡の上なるゴンゲサマ飛び上がり飛び上がりして火を喰い消してありし也と。子供の頭を病む者など、よくゴンゲサマを頼み、その病を噛みてもらふことあり。
毎年小正月の15日に年越祭が執行され、1年に1回御本殿奧に安置されているゴンゲン様をあそばせ、故事に習い参列者の頭を噛む。その後境内地では、門松やしめ縄・古神札を焼却するどんと祭が執行され、燃え上がる炎で身を清め、またその炎で餅を焼いて食べ、無病息災を祈念する。更に灰は持ち帰り、火難除けに各家の門口に撒く。         平成20年のどんと祭風景
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