馬っこつなぎ

少しむずかしいですが、遠野の古い本（「定本　附馬牛村誌」）には馬っこつなぎ行事について次のように書かれています（一部文章を編集）。

早朝、露をふんで行なう行事で、藁または麦わらで馬の形を2頭（1頭は乗用、1頭は荷つけ馬として）作り、藁つとにオシトネを入れて添え、田の水口、畑の畦頭、分かれ道の角などに置く。現今では馬の形をつくる代わりに木版で馬の絵を刷って使用している。

この由来は、この日、対馬天王社（名古屋の西方）の大祭で、全国の総社の集合日であり、そのため馬で神様方をお送りするのだというものである。またお田の神様が稲の生育を見届けられたので一応お帰りになるのを送るのだともいう。